4/23野力奏一さん(p)・坂井紅介さん(b) Live in 器

「いい音楽だった」

という表現で括ってしまうと
言い足りていない気持ち達が
言葉の枠からはみ出て来てしまいます。

「キレイなものを見た」

という言い方の方がより今の気持ちに近いかもしれません。

今までの人生で体験した出来事が走馬灯のように・・
というような内容の言葉を耳にしたことがありますが

きっと
そういう時にだけ現れて普段は眠っているのであろう
"脳みそ" の "とある場所" が刺激されたのだと思います。

早朝の空気
雨の後の土の匂い
顔全体で受け止める霧の粒
アイスを買いに友達と一列になって歩いた夜道
踊りの上手な小人(!)

昔のこと、最近のこと
現実、非現実。
様々なものが境界を越えて
夢を見ているときのようにポコポコ現れては
曲と共に流れていきました。

隣の席で、やはりライブ(生)で絵を描いておられた
今晩のもう一人の主役、画家の瀧谷美香さん。

音楽と共に聞こえるサラサラという色鉛筆の音が
今よりもっと毎日心が穏やかだった子供の頃を思い出させました。

帰り道、彼女は
「きれいな空気をたくさん吸った」
と言っていました。

私達は、頂いたキレイなものをこぼさないように
ひっそり持ち帰りました。

音楽ってすごいものだ。
自由な心って大事。

花火の後、夜空に残された煙のように
想いの残像がそこここに漂っています。

しばらくの間、ぼんやりしていることと思いますが
どうかお許しください。