pianopiano1周年イベント

厚く切られた「虎屋の羊羹」のように
みっしりと旨みや滋養の詰まった、充実感あるステージでした。

想像を遥かに超えるスケールで繰り広げられていく音の世界。

華やかな光景を後方からうっとりと眺めながら

私だけに限ったことでなく
先輩方にとっても、等しく年月が過ぎているのだ。ということに
改めて気づかされ(考えれてみれば当たり前のことですが)、

現状に甘んじることなく
並々ならぬ熱意と情熱を持って日々積み上げて来られた
成果の重みと、歌に対する真摯な姿勢に深く感銘を受けました。

「歌が大好きなんですね!」
「私達、みんな、同じなんですね!」

ピカピカと輝く笑顔を惜しげなく見せてくれる
お一人お一人の手を取って
深々と頭を下げたい気持ちになりました。

本当に、本当に、素晴らしいイベントだったと思います。

そして。

もう1つ、今回得た気づきは
「この方々の本気の歌を聴いたのは何年ぶりだろう。」 ということでした。

"イベント" ではなく、"セッション" でもなく
その人が 1 から作り上げた、その人だけの "ライブ" 。

「皆さん、是非、ライブハウスへ足を運んでください!」

吉川ナオミさんの最後の挨拶に
盛大なる拍手を送ったあの日から、こんなことを考えていました。

新潟におけるジャズの在り方が話題に上っている近頃、
苟も"ジャズシンガー"として皆さんから多大なる恩恵を受けている私にとって
「自分のやるべきこと」 とは 「発信すること」 だけなのだろうか?

このイベントを通じて、色々なことを考えさせられました。

まず私は、今回「もっと聴きたい!」と思った方の "ライブ" に
お邪魔するところからスタートしてみたいと思います。

歌を聴いて下さった皆さん、ありがとうございました。
ますます精進いたします。