Swing Hard Jazz Orchestra
実に、90人近くのお客様が応援に駆けつけてくださいました。
「このくらいでいいんじゃないの?」
と、事前に皆で並べていた椅子が足りず、当日慌てて追加。
それは、このバンドの人気の高さを改めて実感させる光景でした。
新津で活動する Swing Hard Jazz Orchestra は
バンマスの小林さん曰く
「平成の始まりと共に活動を始めた(多分)」
という、21年もの歴史を持つビッグ・バンドです。
「21年!」と驚いて目を丸くしている私を見て
「ビッグ・バンドとしてはそれほど古くはないよ~」
と、笑っておられましたが、余所は余所!!
長い間継続して大勢おられるメンバーを統括し
バンドを牽引して来られた小林さんは偉大です。
毎年文化の日に開催している「Autumn Live」は今回6回目。
私が知る限りでも
文田けいこさんをはじめ、AYACOさん、榎本くみこさん・・と
錚々たる方々が毎年ゲスト・ボーカルとして出演されており
そんな中、声を掛けて頂いたことを大変に光栄に感じつつ
一方で、重厚な音色で支えてくださる皆さんに恥じない歌を歌わなければならない。と
いつも以上にプレッシャーを感じながらステージに臨みました。
そして、もう1つ。
今回は心に決めていたことがありました。
友人の息子さんが闘病の末、惜しまれて他界しました。
まだ5歳でした。
お正月に会ったときは元気でした。
ランドセルもまだ担いだことのない
未来ある可愛い子供が
私達のうち誰もが経験したことのない苦しみを味わったのかと思うと
胸が締め付けられる思いがし、家で随分泣きました。
これほど悲しい葬儀は今まで経験したことがありませんでした。
友人であるお父さんは、遺族席のマイクから
「どんなに苦しい時でも笑顔を見せてくれた。
私達に笑顔の大切さを教えてくれた。」と述べていました。
時を同じくして受けたのが今回のお話でした。
友人夫妻の顔を見ながら、頭を下げることが精一杯で
声を掛けることすら出来なかった自分の不甲斐なさを悔いながら
あの日の言葉を思い出し
せめて、彼らの住まいがある新津で
唯一私の出来ることである「歌」を精一杯歌い
小さな彼が皆に教えてくれた事を体現したい。
そんな願いを持ちました。
今回のテーマは「笑顔」。
エンディングに向かうにつれて多くなる笑顔の中、
温かい手拍子を受けながら、歌っていて何度も胸が熱くなりました。
お客様が帰られて
ステージを片付けながら見た窓ガラスの水滴。
皆さんの熱気の記憶が蘇り
改めて、目標を成し遂げた達成感で一杯になりました。
お越し下さった皆さま
そしてSwing Hard Jazz Orchestraの皆さん
どうもありがとうございました。